石膏ボードの穴を塞ごう | 穴埋め補修DIY

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部屋の壁(石膏ボード)は驚くほど簡単に穴が開く。物がぶつかったり、熱い思いをぶつけたりした結果なのだろうが、やってしまったものは仕方がない。どうにかして塞いでしまえばいいのだ。

最初に覚えておいて欲しいのが穴を塞ぐ事は簡単にできるが、周りの壁紙と色や模様を合わせるのは難しいという点である。外観合わせの方法に限りがある賃貸物件の方が難易度が高くなる。詳しくは後述。

穴の大きさによって補修方法を変えた方が良いと思うので、大小2つのパターンで説明していきたいと思う。

小さい穴の場合

ネジ穴程度なら少量で安価な補修セットがあるので、量が多いパテ単品買うよりコストもかからない。使い方も粘度の高い液体を塗り込むだけ。難しいのは色の選択だけど、無難なのはオフホワイトだと思う。

賃貸引き戸に穴を開けてしまったところ

これは賃貸物件の引き戸に穴を開けてしまった時のものだが、指先より少し大きいぐらいのサイズ。ここは石膏ボードではないが対処法としては変わらない。このサイズだと先ほどのセットでは難しそうなので、単品のパテを購入した。

パテで埋めただけで至近距離でも目立たない

これは先ほどの場所をパテ盛りしただけである。アップにしてるので目立つかもしれないが、少し引けばほぼ分からないレベル。何より塗装無しで周囲の色に合ったので塗料買うコストが省けたのが嬉しい。

ちなみに退去時の確認では全くバレなかったよ

ポイント

これらのサイズの穴だと、上から壁紙を貼るよりも部分的に近似色で塗装するのが普通。なので、パテ埋め時点で周囲の壁紙に似た模様に成形しよう。

塗り壁調と織物調の壁紙テクスチャーの違い

一般的な賃貸物件の壁紙で言うなら柄は大体上記の2種に分類できる。塗り壁調なら模様が不定形なので、適当に形をマネてやれば誤魔化すことができる。織物調の方は定形なので難易度が上がる。

大きい穴の場合

石膏ボードに開いた大きい穴

壁をぶん殴って開いた穴ぐらいのサイズ感ならこちらのパターンになる。それより大きい穴でも基本的にこちらの方法で対応できる。上の写真の穴は入居時に既にあったものなので原因不明。

補修手順

1.穴の形を整える

既に開いた穴を拡大することになるので、抵抗があるかもしれないが成形した方が後で作業がやりやすい。大体でいいので四角形になるようにカットしよう。ボード専用鋸があるとベストだが、よくある大型カッターや木工用のこぎりでも切れなくはない。

2.裏に木材を渡してビス止め

石膏ボードを留めるための木材を壁裏にビス止めで取り付け


言い回しが難しいが、写真で分かってもらえると思う。緑のボードビスで木材を固定している。かなり適当にやってるように見えるかもしれないが、実際に適当にやってる。あくまで石膏ボードの下地として使うだけなので、サイズの合いそうな適当な木材を使えばいい。

3.石膏ボードを穴の形にカットしてビス止めする

この工程があるので、最初に穴の形を整えておくと合わせやすい。ボードビスを持ってるので使ってるが、無い場合は適当なビスでもいい。

先ほどの木材など下地のある位置にカットした石膏ボードをビス止め

石膏ボードの厚さ

石膏ボードはホームセンターで買うことになると思うが、12.5㎜と9.5㎜の2種類が置かれている場合が多い。割れた部分の厚みを確認して同じものを買うのが確実だが、一般的な内装には12.5㎜の石膏ボードが使用されている。

4.境界部にメッシュテープを貼ってパテを盛る

メッシュテープを貼たっところ

メッシュテープが無いと溝にパテが入っていって何度も盛ることになる。溝が広くなってしまった場合はかなり面倒。無くてもできなくはないができれば用意したいところ。僕が使ってるのは超大容量なので部分補修に使うだけなら下のようなやつがいいと思う。

パテ盛りとサンディングを繰り返した後

パテはいつものタイガーパテを使用。上塗り・下塗り兼用なので何も考えずに使える。先に紹介したパテも使用できるが、今回の例のような広範囲の補修には大容量のパテを買った方がお得。

5.サンディングで平滑にする

周囲より凹んでいる状態なら再度4の工程に戻ってやり直し。パテの方が凸になったらツライチになるようにサンディング。クリップ式のハンドサンダーがあると楽に作業できる。

コストを抑えたいならペーパーはホームセンターで#240辺りのばら売りを買った方がいい。ネットで買うならば↓のような製品で良いと思う。

ポイント

今回ぐらいのサイズになると穴自体は綺麗に埋められても、表面の質感や凹凸の違いがわかってしまう。少しでも目立たなくしたいなら極力段差をなくすようにしよう。

埋めた跡の処理方法

小さい穴はともかく、大きい穴になると穴埋め作業よりも周りと同じ見た目にする必要がある後処理の方がずっと面倒。

同じ(ような)壁紙を用意して部分的に貼る

最も手軽な方法で低コスト。ただし全く同じ壁紙を探すのが非常に難しい。画面と実際に見るのとでは色が別物に見えたりするので一か八かで買うのはあまりおすすめできない。経年劣化もあって全く同じ壁紙選んだとしても、見た目が一緒とは限らないのだ。

そこで役に立つのが壁紙サンプルである。サンプルと言ってもサイズが小さいだけの本物の壁紙なので補修に使える。高くても数十円程度で手に入るので、ある程度候補を絞って全部頼めば高い確率でごまかせると思う。

ゲキセン+なら無料で5点までサンプル請求できるのでおススメ。壁紙自体もお安いし品ぞろえも豊富なので、ここで買うのがいいと思う。

賃貸で大きな穴を誤魔化すならこの方法しかないと思う

穴の開いた壁面を新たな壁紙に貼り換える

リフォームの過程で穴埋めした場合はこっちになると思う。コストはかかるが穴が開いていた位置がバレることはない。部屋全面を貼り換えず、1面だけ全く違う色や柄にしてアクセントクロスのようにすればコストが大幅に抑えられる。

アクセントクロスの例

これはウチのトイレだが左の壁を補修したとしたら、その一面だけ全く別物の柄にしてしまう方法だ。持ち家なら同じ壁紙選ぶよりこっちの方がいいんじゃないかな?

ちなみに壁紙はリフォーム推奨品を強くおススメする。とにかく貼りやすく失敗しにくい。価格は通常品と変わらないのでご安心を。詳しくは以下の記事で紹介しているので、ぜひご覧いただきたい。

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塗装する

実は一般的なビニール壁紙なら水性塗料でそのまま上塗りができる。部分的に壁紙を貼って”模様は合ったけど色だけが合わなかった”ような場合にもこの方法が有効。この方法は今後汚れや擦り跡が出た場合に修正が上塗りだけで済むのがポイント。

パテ地と壁紙のテクスチャーの違い
上の方が壁紙・下の方がパテ地

欠点は凹凸はそのままなのでパテ地と壁紙地の部分で見た目に差が出る。これさえ許容できるなら壁紙貼るよりずっと手軽なので、結構おススメな方法。目線から外れる位置ならこの方法でもいいと思う。

詳しくは以下の記事で紹介しているので、興味のある方はぜひ。

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結論:難しいのは外観合わせ

塞ぐことは簡単だが、周りと見た目を合わせるのが難点。ただし小さい穴なら高確率でごまかせると思う。大きい穴ならヘタに誤魔化そうとせず、持ち家なら思い切って塗装や新しい壁紙でイメチェンしてみるのもいいんじゃなかろうか。賃貸の大穴補修はリスクも高いので十分覚悟したうえで補修するか否か判断しよう。