和室から洋室へのリノベーションでまず悩むのが、床の間の扱いである。とりあえず砂壁調の壁紙を張り替えて整えたが、このままでは使えたもんじゃない。
床の間部分は高さがありすぎて、収納として使えば山積みにしちゃう未来しか見えない!
そこで高さの変えれる可動棚を作って、全面を大きな収納にしようと考えた。
以前パントリー内にも同じものを作ったのだが、低コストで使い勝手の良い棚ができるのでぜひおススメしたい。
「壁にすぐ作れる棚が欲しいな~」みたいな人にはぶっ刺さると思うので、興味のある方はぜひご覧いただきたい。
チャンネルサポートを使うメリット
高さを変えれる棚自体はいろんな作り方があるものの、チャンネルサポートを使用するメリットが大きすぎるので、
作るのがめっちゃ簡単
棚づくりは失敗するリスクだとか手間だとかを考えると手が出しにくい分野だと思うが、とにかく簡単。よっぽど舐めプしなければ失敗しようがないレベル。
もちろん作業時間も短いので、思い立ったらすぐ作れるのもポイント。
必要工具が少ない
詳しい内容は後述するけど、とにかく必要な工具が少ない。何も工具を持ってなくて初期投資が気になる方ならベストな選択肢だろう。
高さの変更が簡単
棚板をつけたブラケットの引っ掛け位置を変更するだけなので、工具無しでいつでも簡単に高さが変更できる。収納品のサイズが定まってない場所ならこの点は重要視すべき。
季節で収納品が変わる場所にうってつけ!
安価っ…!圧倒的安価っ!
ここまでのメリットがあると資材が高価になるケースが多いけど、棚板以外のパーツはほっそい支柱とブラケットだけなのでかなり安価。物だけ見ると強度が不安になるレベルだけど意外に強いので安心して欲しい。
これだけのメリットがありながらも、デメリットは見た目が単調になっちゃう点ぐらい。でも、今回みたいに収納内部に作る分には全く気にしなくていいと思うよ?
使用材料
チャンネルサポート
さて今回の主役であるチャンネルサポートだが、名前だけ聞いてもわからないよね?
この見た目ショボい金物がチャンネルサポート。上のは1820㎜と600㎜のものだが、この長さが上下の可動範囲になるので設置位置に合わせて選ぼう。長いものを使えば天井から床まで全て可動域にできる。長いやつ買う場合はホームセンターの方が安くておススメ。
ちなみにチャンネルサポートはロイヤル社の製品名称だけど、他社からも似たようなものが別名で出てる。でも他メーカーを選ぶ利点は無い気がするので、ロイヤル製でいいと思う。
半端なサイズが欲しい時は自分で切断して使えばいいので、長めの製品を選べば問題ない。ただし切断しまくるとビス穴が変な位置になっちゃうので、「1800㎜から600㎜を3本取ろう」みたいな使い方はやめた方がいい。
ブラケット
ほんでこいつがブラケットと天板。まずはブラケットだが、作りたい天板の奥行きに合わせてサイズを選ぶ。↑の写真は左用と右用のブラケットだが、形状が違う。ネットで買うならセット売りを選ぶのが安心。
ブラケットの選び方と取り付けイメージは↓のような感じになる。
ブラケットは「同じ長さの左右ペア」を必要な棚の数だけ用意しよう。
天板
今回はサクッと作るために既製品の焼桐集成材を買ってきた。幅は900㎜にしたいので1800㎜を買ってきて半分に切って使用。厚めの合板や1×4の板接ぎでもOK。
僕のブログでは何度も言ってるけど、SPFや杉などの安価な木材はネットで買うと割高なのでおススメしない。
小さいホームセンターでも同じようなスペックの合板は売ってると思うので探してみよう。
ネットで安価に棚板を用意したいなら化粧棚板がおススメ。このぐらいのサイズならホームセンターより安価で種類が豊富。軽量なので高さ変更時のメリットも大きい。
必要な工具
使う道具はこれだけあれば十分だし、ドライバーは電動じゃなくてもイケる。リフォーム系のDIYerなら必須レベルの道具ばかりだけど、詳しくは後ほど説明する。まぁ最悪ビスとドライバーさえあれば工夫次第でどうにでもなる。
取り付けに使用するビスは3.3㎜のスリムビスが一番しっくりくると思う。ビス頭が綺麗に納まるのでおススメ。
作り方
ビス止めできる場所を探す
早速チャンネルサポートを取り付けたくなると思うが、前準備が一番重要。ここさえちゃんとやってれば失敗は起きないと思う。
ビス止め位置を決めるのだが、石膏ボード裏に間柱がある位置がおススメである。
こんな風にかなりの荷重がかかるので、普通の押し入れ感覚で使いたいのであればボードアンカーでの固定でも不安。重量物を数段載せるつもりなら、アンカーごと抜ける可能性もある。
中空壁にそのままビス止めだけは絶対にダメだよ!
この辺りは下記の記事で詳しく解説しているので、よろしければご覧いただきたい。
間柱下地を探す
間柱がある位置に打ちたいとしても壁の裏なので適当に探し当てるのは難しい。そこで先ほど紹介した工具たちの出番である。
下地センサー
まずは下地センサーで壁裏の間柱を探し当てる。使い方は本体の裏に詳しく書いてるのでいつでも確認できる。取説とかパッケージ捨てちゃっても安心なのだ!使い方は以下の通り。
この機種は深部探知もあるけど、普通の石膏ボード(12.5㎜厚)壁なら通常モードで十分。通常モードは19㎜、深部モードで35㎜まで探知可能らしい。我が家はボード2枚重ねの場所も多いので、深部探知タイプを選んだ。
ちなみに電線検知はあんまりあてにならない気がする(汗)
これを両サイドからやって、矢印位置にマステでマーキングしておけば間柱の幅が正確に分かる。最悪マステじゃなくてもいいんだけど、糊跡を残したくない時はこいつが安心。
下地探し どこ太
これで間柱の幅は把握できたが、ビス跡の残る穴あけは絶対にミスしたくないので物理的に再確認。ここで使うのが「下地探し どこ太」である。ふざけた名前だが、かなり便利アイテム。
使い方は↑のようなイメージ。下地の無い場所ならどこまでも針が刺さっていくので突き当たった時点で成功。で、こいつの先端には磁石が入っているのだが…
こんな風になるので、石膏ボードを固定してるビスとのバッティングを避けれるのだ!石膏ボードは結構な本数のビスで固定されてるのでこの機能はめっちゃ助かる。針を刺した跡も目立たないし、安くて機能豊富でとてもおススメ。
「下地探すだけでそんなに金かけれねぇよ!」って人はセンサーじゃなくてこっちだけ買えば良いと思う。
チャンネルサポートを壁にビス止め
まず最上部のビスを止めて水平器で垂直にセットして固定していく。よほど大きい棚でない限り、2本のチャンネルサポートを使うと思うけど、左右の配置位置はさほど気にしなくてもいいと思う。
説明しづらいので画像を見ていただこう。
まぁ説明なしでも誰もがオレンジの位置への配置を目指すと思う。だが、この位置に間柱があるとは限らないので困っちゃうよね?
なので、実際は間柱の位置優先で基本は無視しちゃう事にした。
まぁよっぽど偏った物の置き方しなけりゃ平気だと思うし、実際に使ってても問題ない。ズレてるのが気になる方は棚板の幅を調整してやればOK。(左の方は棚板の幅を短めにしたので、後ほど紹介)
ブラケット装着と棚板固定
個人的には先にブラケットを取り付けてその上に棚板を乗せてそのままビス止めする方法がいいと思う。
この方法だとブラケットの取り付け位置がズレないし、作業しやすい高さで取り付けできるのでおススメ。棚板固定に使用したビスはいつもの「おさえ上手」。
長さは棚板の厚みに合わせて選んでね。
今回は焼き桐集成材を使ったけど、軽いし安いしカットしやすいのでとっても良かった。高さ変えるのも楽だしね。
和モダンな雰囲気には特に合うと思う。
一方で元押し入れ側の棚板はソファの廃材とOSB合板で自作したのだが、くっそ重くなったので後悔してる(泣)
見た目はいいんだけどね…可動棚は軽い板材を使った方がいいと思う。サイズも大きいし移動させるのが億劫になるよね。
先に紹介したけど、木材にこだわらないなら↑みたいな化粧棚板を選ぶのもアリ。安いし、とにかくめっちゃ軽いのが良い!
これぐらいのサイズならホームセンターより安価だしね。(大物になると送料分が乗って高くなる)
ただし、薄板は強度が不安なので厚みだけはしっかり確認しよう。
厚さが18㎜未満の棚板はおススメしません!
完成
とりあえずその辺の物をぶち込んでみたけど、全然上手い事使えてないね…。でも物の形やサイズを問わずに収納できるのはとてもイイ!
棚板はまだ増やしても良さそうだし、プラボックスなんかと組み合わせてもっといい感じに改良していこうと思う。
結論:今までやったDIYで一番簡単
いかがだろうか?コツさえ掴めば思い立ったその日に作れちゃうぐらいには簡単だと思う。
設計次第ではカットすら不要なので電動工具無しでも作れるレベル。
我が家のデッドスペースを活かしたい方はぜひとも挑戦してみよう!