イケてる巾木に交換しよう | 壁を保護して隙間を隠す

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壁紙貼って、床材も貼って完成…でもいいのだが、床と壁の間に隙間ができているはずだ。これを隠すのに必要な部材が今回紹介する巾木(はばき)である。

巾木とは

壁面と床材の境界についてる部材である。名前は馴染みがないかもしれないが、誰もが見たことあるはず。ってか多分毎日見てる。

一般的な巾木のイメージ

これよこれ。いろんな材質の巾木があるのだが、圧倒的に採用率が高いのはMDF*巾木。「ウチのは無垢材だけど?」と思ったアナタ!それも多分MDF。なんと言っても安い。長さ4mの巾木がホームセンターなら500円ぐらいで買えちゃう。デザインも豊富。

*MDF:中密度繊維板の略称。繊維状に砕いた木材を成形した板。軽量で安価。

安くて軽量な組み立て家具はMDF製が多いよ

長尺物の宿命だが、ネットで買うと送料がめっちゃ高いのでホームセンターでの購入がおすすめ。

MDF巾木の両面写真
MDF巾木

で、MDFは表面が硬く滑らかで寸法安定性が高いと優秀なのだが、水分にはめっぽう弱く、構造上ある程度の厚みも必要。巾木をあまり主張させたくない場合や、水回りでの使用には不向きとなる。

ソフト巾木と施工道具

これらの欠点を補うのがソフト巾木。文字通りグニャグニャの塩ビ素材である。薄いので綺麗に貼れればスマートな印象になる。MDFと価格は変わらないが、デザインの選択肢は少ない。

こっちは箱買いで送料無料になったりするから、ネットで買うのもアリ。

ホームセンターで普通に買えるのは大体この2種類。市販の木製やアルミ製は高価すぎるし、使ったことも無いので今回は省略。でも無垢材巾木は自作できそうだからいつか試してみたい。

巾木の目的

オシャレでつけている場合もあるだろうけど、一般的には以下の2つ。

壁へのダメージ軽減

この位置はとにかくいろんな物がぶつかりやすい。一番多いのは掃除道具だろう。特にロボット掃除機使ってる人はガンガン体当たりする光景を何度も見てると思う。

ルンバが壁にぶつかろうとしてる写真

こういった時にも壁を守ってくれるわけだ。

隙間隠し

先に挙げたけど、僕の場合はこちらが主目的である。幅が60㎜ぐらいあるので壁紙を短く切り過ぎた場合も隠せるし、MDF製なら厚みもあるので床材の切断がズレても隠せる。

床材のカットミスで隙間ができた部分

これを目的とするなら施工順は壁紙や床材を貼った後に巾木を貼ることになるが、一般的ではないらしい…後ほど説明する。

施工前の準備

古い巾木を剥がす

セルフリフォームの場合は、まず古い巾木を剥がす必要がある。ハンマーとバールがあればまず困らない。

バールは無くても作業出来なくはないが、あると非常に捗る。というか、大がかりなリフォームするなら絶対必要になるなので買っておこう。長さは600㎜あればいろんな作業(主に解体)で活躍できる。僕が使ってるのは下のヤツ。

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①巾木の上端と壁の間に、バールの薄い方を軽くハンマーで叩き込む。
数カ所同様の作業を行い徐々に剥がす。
③巾木が外れたら壁に残ったネイルをペンチなどで抜く(巾木側に残る場合もある)

注意点は一気に剝がそうとしないこと。①で一気に奥まで打ち込んだり②で間隔が広すぎたりすると、石膏ボードに大穴が空くことになる。心配ならバールの代わりにスクレーパーを使うと安心。でもバールの方が作業は早い。

床材・壁紙の施工

ソフト巾木:壁紙や床材の施工に巾木を貼る
木製巾木:壁紙や床材の施工に巾木を貼る

どこを調べてもこれが一般的らしいが、先に巾木を貼る理由が全く分からないのだ。隙間隠しが必要なら巾木を後から貼るべきだと思うし、先に巾木を貼るメリットを明記してるサイトは見つけきれなかった。

というわけで、メリットが不明なうちは巾木の種類に関わらず壁紙や床材の施工後に貼ろうと思う。

施工方法

MDF製とソフト巾木で施工方法が異なるけど、一長一短で優劣はつけにくい。僕は結構適当に決めてるし、トイレでは両方使った。

MDF巾木の場合

ボンドと頭の小さい釘(フィニッシュネイル)を併用するのが一般的で、我が家の古い巾木もこの方法で施工されてた。

MDF巾木の溝部分をタッカーで留めてる写真

自分は電動タッカーと普通の木工ボンドで固定した。写真は打つ場所が悪いが、溝の上端に打てれば普通に生活してて視界に入る事はない。正直、この状態でも全く気にならないけどね。なんならスリムビスとボンドで固定しても気にならないんじゃないかと思ってる。見た目にこだわるなら隠し釘を使うのが一番いいと思う。

MDF巾木突合せのイメージ

厚みがあるので、角になる部分は45度にカットするのが一番綺麗。位置が位置だけに、そのままでもあんまり気にならないとは思うけど。


施工のメリットは一本が長いので継ぎ目が少なくできる点、瞬時に固定できる点、ヨレや曲がりが出ない点。
デメリットは角の処理やカットが面倒な点、取り回しが悪い点。

ソフト巾木の場合

専用の糊を巾木の裏面につけてローラーで圧着するのが基本的な貼り方。糊とは言うものの使用感はクッションフロア用のボンドに似てる。

はみ出たりすると拭き取りが大変だし、拭き残しがあると乾燥後に非常に目立つ。ローラーなどで圧着する時に糊がはみ出しやすいので、巾木よりも幅の狭いヘラを使って上の方は糊付けしない方がいいと思う。

ソフト巾木の施工時写真 注意:ハカマ部分は隙間に入り込むので押し込まない
ハカマ:巾木下部の外Rになってる部分

これなら上側にはみ出るのを防げるし、床側に糊が多くても隙間部分に逃げがあるので見えるところには出てこない。あとハカマ部分押し込んじゃうと引き出すのが結構大変だったりする。

ソフト巾木を出隅に貼った写真 糊がはみ出している

薄いので曲げることができ、角部もカットせずに続けて貼ることができる。ドライヤーなどで熱しながら貼ると曲がり癖がつけやすいらしい。僕はそのまま貼ってるけど。
この写真は、上側からはみ出た糊が拭き取れていないため跡が残っている。


施工のメリットは曲面や角でも無加工で貼れる点、カットが容易な点。
デメリットは継ぎ目が多くなる点、ボンド乾燥前にズレやすい点、ハカマ部分が波打ちやすい点。

さらに手軽なテープ付き巾木

巾木はホームセンターで買ってたから、こんな製品がある事自体知らなかった。おそらくソフト巾木の裏に両面テープがついてるような製品だと思う。

糊のはみ出しや、施工の手間が気になる人は試してみてもいいと思う。もちろんコストは上がるけどね。

完成

綺麗にできればいいんだけど、別に失敗しても気にしなくていいと思う。この記事に載せてる部分もかなり失敗してるけど、今まですっかり忘れてた。

なので僕は結構適当にやってるし、綺麗にできてない所もあるけど特に後悔はない。

結論:質はそこそこでいい

個人的には”在る”事が重要で、出来はそこそこで十分だと思う。巾木のない部屋は結構な違和感が残るので、壁紙の貼り換えやるならセット工程と思ってやっておこう。