壁紙を貼り換えよう-パテ盛り編-

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はがしの続きで、今回はパテ盛りとサンディングのお話。正直、この工程は大嫌いである。楽しいと思える人はマジリスペクト。そんな工程だからこそできるだけ早く済ませたいわけだ。ということで、僕がやらかした失敗を元にポイントを語っていこう。

どこにパテ盛るの?

壁紙剥がし後の下地写真

必須なのは、天井の石膏ボード表面まではがれた部分(A)。ここは大きい段差ができてるし、そのまま貼れば凹凸が目立つ。吸い込みも激しいので、壁紙の密着不良にもなりそう。こんな広範囲をパテ盛りするのはきついので、古い壁紙は丁寧にはがそう。特に巾木のついてた足元回りはボードの表面はがれが発生しやすい。

次に古いパテが盛ってある白い部分(B)。ここも裏紙が残っている部分と段差になっている。(A)に比べれば大した段差ではないけども、薄い壁紙だとやはり凹凸が見えると思う。

で、問題がパテの上に裏紙が残ってる(C)の部分。石膏ボードの境界には必ず出てくるので結構な面積になる。裏紙あるんだし「そのまま壁紙貼ればええやん」ってなるんだが、糊の水分で浮き上がってくるので地獄を見る。「じゃあ裏紙はがさずに、このままパテ盛るか」となっても盛ったパテの水分で浮き上がり、その形状のまま硬化する。結局裏紙はがしてやりなおしになる。

この辺りは重要だと思うので、見てない方は前回の記事を見てもらいたい。

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広い隙間がある場合の対処

石膏ボードの境界部などで広い隙間がある場合はパテだけで埋めるのは難しい。そんな時はお助け資材を有効活用していこう。プロ御用達の物だが、素人が使っちゃいけないことなどない。

平面に隙間がある場合

張り替えではあまり出てこないかもしれないが石膏ボードの穴を補修した場合などは広めの隙間ができてしまう。そこで使用するのがメッシュテープである。

テープ自体は薄いのでテープの段差を埋めるのは苦労しない。粘着力も強いので最初にしっかり張り付けてしまえば、パテ盛り時に剥がれるようなこともない。作業効率が段違いなので、穴補修をした場合は購入することをおススメする。

僕が購入したのは大容量のものだが、補修レベルなら↑のもので十分だと思う。ちなみに穴の塞ぎ方は以下の記事で紹介しているので、よろしければご覧いただきたい。

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詳しいパテの盛り方は後述するが、大体こんな感じで2回で済む。テープ無しだとマジで何回やっても埋まらん。一度経験したら絶対「メッシュテープ買っときゃよかった…」ってなるはず。

角部に隙間がある場合

こんな風に天井と壁面の間や入隅部分に隙間ができた場合の対処法である。

この部分はコーキングがされているのが普通だが、壁紙を剥がす際に一緒に取れてしまうケースも多い。上写真の隙間サイズになるとコーキングですら埋めるのが大変になる。このような場所はメッシュテープでは角がビシッと決まらない。そこで登場するのがコーナーテープだ。

パンチ穴部分は剥離紙付きのテープになっているので、剥がしてL形に折り曲げてそのまま張り付けるだけで角が綺麗に出せる。どちらかというと出隅に使う物のようだが、角部の隙間を埋めるのにも有用だと思う。ただし大容量でそこそこ高価なので悩みどころではある。

柔軟性が無いので扱いが難しいと感じるが、やはり作業効率はグンと上がる。複数部屋の壁紙を張り替えるつもりなら買って後悔はしないと思う。特に出隅の仕上がりが抜群に良くなる点が素晴らしい。

実際にパテを盛ってみる

パテにも上塗りと下塗り用があるみたいだが、ぶっちゃけどっち塗っていいかわからない場面が結構あるので、写真の兼用できるものばかり買っている。別に高いものでもないしね。
その他使用してる道具は以下の物。”パテは専用品を使え”とか”ヘラは3種類いる”とか言う方もいるわけだが、僕みたいな素人ならそこまで気にしなくていいと思う。

木柄の金属ヘラも買ったけど、上の二つだけで別に問題ないと思う。必須ではないが50㎜とかの幅が狭いプラスチックヘラもあると作業がやりやすい。

パテの作り方

上にもあるが、水と混ぜてこねるだけである。はがした古い壁紙の裏でやるといい感じ。硬さについては指定通りの分量だと固すぎて使いにくいので、緩めで作っている。
感覚的には“溶けかけのアイスクリーム”ぐらいの硬さ。塗りやすいし凹凸ができにくいので初心者はこっちの方がいいと思う。ただし、天井などでは垂れてくる可能性があるのと”パテが痩せやすくなる”点には注意した方がいい。

「パテが痩せる」とは?:水分が抜けてパテが凹んでしまうこと。不陸ができてしまうと再度パテ盛りが必要
下塗り専用のパテだとこれが発生しにくいらしい。全面にパテ塗って、乾燥後に全く段差が解消できてないのはかなり凹む。パテと一緒だね。

パテの塗り方

薄く塗ること

この記事はこれだけが伝わればいい。それぐらい重要。”薄く塗る→乾燥→段差があればもう一度”の繰り返しである。先ほどの痩せもあって厚塗りしたくなるとこだが、厚塗りで平滑に仕上げるのは素人には難しい。…にも関わらず、僕のように楽しようと厚塗りして凸凹がデカくなると、次工程のサンディングで地獄を見ることになる。

サンディング

凸部分のパテをサンドペーパーで削って平滑にする作業である。ハンドサンダーや電動サンダーで行うわけだが、とにかく粉が出る。写真を見てもらった方が早かろう。

サンダーを使えばスピードは速いわけだが、尋常じゃなく粉が舞う。集塵機なしでやってたらすぐに視界が0になる。と言うか、そもそもサンダー使わなきゃいけないほどの段差ができてる時点で大間違い。

ハンドサンダーで軽く削れば解消できるレベルにパテ盛りしておくのが正解。パテ盛りでケチった時間の数倍がサンディング作業になって返ってくるぞ!


パテの薄塗りさえちゃんとやってれば、そこまで大変な作業ではない。実際他の部屋でちゃんと薄塗りしてハンドサンディングしたら楽すぎてビビった。ペーパーはネットよりホームセンターで買うのが安くておススメ。

結論:パテは薄く何度でも盛れ

何度も塗らなきゃいけないとは言っても、せいぜい3回程度だと思う。私はサンダーを持っていたのでこの部屋もどうにかなったが、ハンドサンディングだったらと思うとぞっとする。

すべての作業が雑な僕でも、ここは丁寧にやるようになった。もうあの地獄は見たくない。