前々から気付いてはいたのだが、我が家のトイレはとてつもない問題を抱えていた。
トイレの中にも問題はあるのだが、それ以前のお話である。
お分かりいただけただろうか?
早速だが正解を発表しよう。
なぁにこれぇ。うろ覚えだが、スマホを縦にした状態ぐらいの高さはあったと思う。「バリアフリーなぞクソくらえ!」と言わんばかりの段差である。
家飲みで泥酔したら絶対引っかかるやろ…
というわけで、こいつを取っ払って新たなドアを作ろうというのが今回のテーマである。
どうしてこうなった
興味ないかもしれないが、なぜこうなったのかを考えていきたいと思う。
想像でしかないんだけど、多分下のような感じじゃないだろうか?
個人的にはトイレ内に専用スリッパ要らない派なので、段差を取っ払っても問題ないと判断した。「これが理由だとしたら同じような作りの家の人も居るんじゃないか?」と思ったので記事にした次第である。
段差を取っ払う
段差部分は木材であることは間違いないので、電動マルチツールでぶった切ることにした。写真撮ってなかったけど、コの字にくっつけた厚めの板材だったのでなんの苦も無く撤去完了。
今回のような床面などとツライチでカットしたい場合なんかは、圧倒的にマルチツールが使いやすい。リフォームメインでDIYする人ならこいつが欲しくなる場面は相当多いと思う。
最後に溝を埋めるために9㎜合板を貼るつもりなので、ドアの全高は1㎝ほど短く設計する。
マルチツールをちょっとだけ紹介
僕の場合段差や建具の除去で使うことが多いが、刃の種類を変えれば剥離や研磨にも使える。わざわざ丸ノコ取り出すまでもないような細かいパーツを綺麗にカットしたい時にも良い。
欠点はリフォームでは超便利だけど、それ以外だとほぼ出番がないところ。
ハンドミキサーとかカールアイロンとか、そんな感じの道具。使う人にとっては替わりが効かない必需品だけど、要らない人はマジでいらないやつ。ちなみに僕が使ってるのは以下の物。
ドアを作る
このままだと、ドアの下に隙間が出来た状態なのでどげんかせんといかん。
色々考えてみたものの、新たにドア作っちゃった方が早いと思ったのでやってみることに。
ドアハンドル選定
元のハンドルは30年物で、ロックのかかりも悪いので新調することにした。トイレは明るい色調にしたいのでシルバーの物を選択。
施錠・開錠の状態が分かりやすいのがイイよね!
錠無しの物もあるので、トイレに限らず好きな場所に使用できる。
ちなみにこの製品の仕様としては以下のような感じ。
バックセットはハンドルの角芯が刺さる位置だから、交換で使用する場合は旧ドアノブと同じ数値の物を選ばないと加工が面倒だし、元の穴が見えちゃうかも。
今回の場合は新規にドアを作るので、ドアの厚みとフレームの幅だけ気を付ければいいだろう。
ドア本体制作
ちゃんとしたドアの作り方も先輩方のブログ等で読んだものの、ありものの材料で作りたかったためにセオリーガン無視で作り始めた。今回作るのは以下のようなフラッシュ構造のドアである。
写真もあんまり撮ってなかったので、いきなり半完成形。
フレームは全て1×4で、面材は9㎜のファルカタ合板。厚さは合計37㎜程度になり、ラッチ取り付け位置の幅は89㎜なので今回のハンドル取り付けは全く問題ない。ちなみに以下のような手順で作った。
こんないい加減な作り方見たこと無いけど、使ってて問題は出てないので良しとしよう。ジョイントカッター接続部は長いビス+ボンドでも問題ないと思う。木材のカット数も少ないので、切断工具を持ってない方は全てホームセンターでカットしてもらうのもアリ。
その店で買った木材ならこれでOK
仕上げに#240のペーパーでサンディングしてベースは完成。ファルカタ材ならハンドサンディングでもすぐに綺麗に仕上がる。
蝶番・戸当たり(枠)
元々のドアと高さが変わるだけなので、蝶番と戸当たりは塗装してそのまま流用することにした。縦方向の戸当たりが不足するが別のドアから外したものが余っていたので、継ぎ足した。
戸当たりはビス止めされてるだけなので、写真のように簡単に外すことができる。
しかしドアなんかの建具は、我が家のように木目調の塩ビ化粧シートが貼られている事が多い。化粧シートにそのまま塗装しても弾いたり乾燥しなかったりするし、密着しないのではがれてしまう。
そこで↓の出番である。
おちゃらけた名前だが、こいつを塗れば一般的な水性塗料でも問題なく塗れるようになる超便利なプライマーである。今回のような場合は液状の方が使いやすいだろう。
高いのが欠点だけど、汎用性はめっちゃ高いよ
ドア本体への加工
まずはドア側蝶番を付け替え。ドアを下方に延長したため、元ドアの上部からの距離で同じ位置に取り付け。トリマーで大体の形に溝掘って取り付ける。蝶番の厚み分の浅い溝なので、ノミとハンマーでも簡単にできる。
目につく場所じゃないので、かなり適当。でも方向間違いには十分注意しよう。
この状態までできたら、一度ドア枠に取り付けてみて開閉に問題ないか確認しておこう。この際にハンドルの高さを確認してマーキングしておくと良い。
続いてドアハンドル部の加工。こちらは付属の型紙を切り取ってあてがうだけでバッチリ位置が決まる。
こんな感じなのだが、加工寸法を全く記録してなかったので数値は参考程度に見ておいてね。そもそも取り換え用だからこの辺の寸法が記載されてないんだと思う。
穴関係の加工さえ済めば取り付けは超簡単だし一瞬で終わる。交換だけだったら、外す方含めても数分で終わりそう…。
ここら辺の加工はボアビットやノミが必要になるけど、安いもので十分。サイズはしっかり確認して購入しよう。
交換だけでも業者さんに頼んだら絶対高いよね💦
仕上げと取り付け
明るい色調でまとめたいのでそのままでも良いのだが、水拭きで掃除したい場所なのでワトコオイルで仕上げることに。今回は前々から興味があったホワイトを買ってみた。木材用オイルでこの色って珍しいよね?
これ塗ったんだけどさ…
全く違いがわかんねぇ!
多分、ファルカタ合板自体がかなり白いので相性が悪かったんだと思う。例えるなら、「めっちゃ薄めた白の水性塗料で塗りました」みたいな感じ。これはこれで好きな方もいると思う。
以下のサイトでこのカラーについて解説されているので、ご参考までに。
ワトコオイル W-07「ホワイト」はこんな色! – エコロキア株式会社
この後ドアを取り付けたが、蝶番に差し込むだけなので特に難しいことは無い。
ストライク取り付け
元のストライクの方が大きかったようで隙間ができたが、そこまで気にならないのでそのままにした。気になる人は木片やパテなどで埋めれば問題ない。
取り付け自体はビスで2点止めるだけ。こいつの名前知ってたらちょっとだけドヤれるかもしれない。
床の溝部処理
段差を取っ払った時の溝は最初の計画通り、9㎜合板をカットして内外に渡す方式にした。
ツラで埋めようとすると大変なので、こっちの方がおススメ。引っかかるような段差でもないしね。
戸当たり(ドアストッパー)
ドア枠の凸部分も戸当たりだけど、こっちも同じ名前らしい。元々は左の物がついてたが、見た目が好きじゃないのでクリアゴムを貼るだけの物にした。
壁に当たるほど開くことは滅多にないので、簡易的な物で十分と判断。僕が使ったのはコメリのやつだけど、↓のようなやつでOK。
うちのような狭いトイレでも目立たないので良いと思う。めっちゃ安いけど役割は十分に果たしてくれている。
完成
ドア作るのは初めてだったので不安だったが、満足いく仕上がりになった。ハンドルの取り付けが簡単だったのが大きい。採寸さえしっかり行えばそこそこの物は作れると思う。
結論:引き戸より簡単かも
DIYで開き戸を作るのは引き戸よりも難しいと思ってたけど、ドア金物のお陰でかなり簡単だった。ハンドルも蝶番も安いし、品ぞろえも豊富なので今のドアに不満がある方はやってみるだけの価値があると思う。
鍵無しならこんなのもあるよ↓