壁紙をオシャレなものに貼り換えたりすると、今度は床のミスマッチが気になってくると思う。床のリフォームをしたくなると思うが、壁紙より作業のハードルが高い気がしないだろうか?
だが今回紹介するクッションフロアの上張りであれば、壁紙貼りより簡単だ。
壁紙貼りの道具持ってればほとんどが流用できるし下準備もほぼ不要かつ、最も低コストなので一番気軽にできる床リフォームだと思う。
クッションフロアとは
床リフォームでメジャーなものといえば、フローリング・フロアタイル・クッションフロア・カーペットあたりだが、今回はクッションフロア(以下CF)に絞って紹介していく。
CFは塩化ビニール製の床材で、水に強いため洗面所やトイレなどで採用されることが多い。
CFのメリット
低コスト・施工がかんたん・デザインが豊富・クッション性が高い・防水性が高い
選ばれる理由の大半はこの辺りだと思う。カーペットだとデザインに限りがあるし汚れも取りにくい、フロアタイルはクッション性が低くラインナップもCFに及ばない、フローリングはコストが高く施工も難しい…で、これらの欠点を補っているバランスのいい床材がCFである。
特にコスト面と施工の手軽さが優秀なので、はじめての床リフォームにおすすめである。
CFのデメリット
耐久性が低いとか耐用年数が短いとか凹みやすいとかいうのが一般論。でも個人的に一番の欠点だと思うのが
見た目の安っぽさ
木の質感を塩ビで再現するのはやっぱり難しいのだろう。でも最近のCFはよくできてると思う、モノによるけど。CFはテカテカしてるのが当たり前だと思ってたけど随分改善されているようだ、モノによるけど。
つまりモノによってクオリティに雲泥の差があるので、壁紙同様必ずサンプルは取り寄せよう。ホームセンターは品揃えも悪く、安くもないのでCFはネット通販一択でいい。
寝室に採用したペット対応CFはなかなかいい感じなので、おススメ。
ペット対応品は厚みが2.3㎜(通常は1.8㎜)で高機能だが、コストは結構上がる。
なぜ上貼り?
説明するまでもないと思うが、上貼りとは元の床材の上にそのまま新しい床材を貼る方法。手抜きっぽく感じるかもしれないが、ちゃんとプロもやってる方法。
上貼りのメリット
上貼り施工のメリットは、とにかく手間がかからない。
下地がフローリングの場合はがすのもその後の処理も大変であるが、上貼りならしっかり床掃除して貼るだけでいい。多少の不陸(床の凸凹のこと)はCFのクッション性でごまかせると思う。デカい付着物だけスクレーパーとかで取っとけば十分。
フローリングの目地もパテで埋めずにそのまま貼ったが、施工後の見た目や触感で気付ける素人はいないと思う。
上貼りのデメリット
1つ目は床が高くなり、建具と干渉する可能性が出てくる点。でも厚さたった2mm程度のCFでこの問題で実際悩むことは無いんじゃないかな?
もう一つのデメリットが、踏み心地が変わる(フワフワしすぎる)らしい。我が家のトイレはリフォーム前が既にCF二枚重ね状態だった。最も違和感が出やすい組み合わせのはずだが、はがすまで気付かなかった。
よっぽど敏感な人でもないなら無視できるレベルだと思う。スリッパとかルームシューズ履いて生活してるなら100%無視していい。
床がカーペットの場合
貼り換え前の床がカーペット類の場合は上貼り施工ができないので、注意してほしい。フローリングなどと違い剥がすのに特別な道具も不要で、力ずくで引っ張るだけなので心配無用。
ただし床用接着剤やカーペット屑の粉塵がかなり舞うので、カーペットを剥がす際はマスクと眼鏡の着用をおすすめする。
上のCFはペット対応じゃない一般的なやつなので、厚みが薄い分かなり安い。我が家では猫が立ち入らないトイレとウォークインクローゼットで採用した。
用意するもの
壁紙貼りで使用する道具と一般的な掃除用具で十分。CF専用カッターとかあったら便利だろうけど、わざわざ買うほどでもないと思う。実際施工した後「買っとけば良かった!」とはならなかった。ちなみにこの壁紙施工道具は以下のセット品。
基本はこれでいいけど、カッターだけは壁紙向きの薄刃の物より写真のような大型カッターを用意すべき。薄刃だと刃が曲がったり折れたりで切るのが怖いし、危ないと思う。
あとはCF本体とボンド。塗り広げるためのくし目ゴテは付属品なので購入しないように。CF用ボンドにもいろいろあるが、一番安く買えそうなベンリダインFLの18kgを購入した。複数の部屋に貼る予定ならこのサイズでいいと思う。なんせ実売価格が3kg×2個≒18㎏みたいな感じになってるので、3kg買うのは…うーん。ちなみに使用期限は未開封で6か月との事だが、過ぎても気にせず使ってる。
あと、写真で見えてる青いPPバンドは中身使い終わるまで切ったらダメなんだって!
いや、説明書きとか梱包解いてから見るやん?梱包にしか見えんPPバンドとか最初に切るやん?もちろん僕は切った後に気づいたよ。別にそこまで困らなかったけど。
貼っていこう
技術的な話ならほかのサイトで詳しく書いてるから、そっち見た方がいい。リスタのHPは説明が丁寧で特に分かりやすいと思う。もちろんCFの販売もしている。
DIYショップ RESTA-クッションフロアの貼り方 ボンド編
ここで書かれていない、役立ちそうなポイントだけ手順を追って説明していく。
仮貼り
ひとまず貼る予定の場所にCFを広げていく長手方向は壁から+10cm程度余裕もって切断。ラップ方向は部屋中に広げた後調整でOK。正しくはここで各シートをテープで仮止めするのだが、CFに重みがあってそこまでズレないので僕はしていない。
ボンドを塗る
シートの一部をめくって適当にドバっと出して、ボンド付属のくし目ゴテで塗り広げる。粘度はとても高いので、出し過ぎてもどうにかなる。大事なのは待ち時間(オープンタイム)をちゃんと取る事。それ以外の時間は普通に作業してれば問題ない。
本張り
貼りながらズレがないか確認しつつ撫でバケで押さえつけていく。その後に全体をローラーで圧着する感じ。最初にズレが生じると悲惨な出来上がりになるので慎重に。圧着は壁紙用のローラーでもいいのだが、重量があって幅が広い方が楽なので持ってるならダンベルとか使えばいいと思う。
ぶっちゃけCFの押さえならローラーよりこっちの方が使いやすいし効率も良い。ついでに筋トレにも使える優れものである。
カット
端の部分はカットするのだが、CFはそこそこ固い(イメージ的には厚手の段ボール)のでフリーハンドカットはやめておこう。超絶曲がるかカッターが滑ってケガすると思う。壁紙用の地ベラなら真っすぐ切れるし、刃の位置と押さえる手に距離ができるので比較的安全。
巾木(はばき)はどうする?
巾木ってのは、壁と床の境界にある隙間隠しや掃除機の当たりキズ防止が目的の部材。意外にもめっちゃ安い。そしてこれを外すことで壁紙と床材の境界の処理がめっちゃ雑でも大抵隠せるので、どちらの施工時にも楽できる。
巾木を先に貼るのが普通らしいが、個人的には後で貼った方がメリットが大きいと思う。と言うか先に貼るメリットがわからん。とにかく隙間が余裕で隠れるので、カットミスしてもどうにかなる。
どのみちリフォームだと巾木の色もミスマッチになる場合が多いと思うので、交換するのを強くおすすめする。詳しくは以下の記事で紹介している。
次の列へ(ラップ処理)
同じことの繰り返しだが、少しだけラップ部分を設けよう。壁際の隙間はどうとでもなるが、ラップの隙間は面倒な修正が必要になるのでジョイントカット時は斜めにならないように注意しよう。
カットラインが斜めになるとエッジ部が浮き上がりやすくなる。そして浮き上がった部分が猫のおもちゃになって千切れたりする。最終的に以下のようになる。
継ぎ目処理はやっておかかないとどんどん悪化するので、早めにやっておこう。と言いながら数か月放置中
ワタシは悪くないよね?
結論:CFリフォームは安価で簡単
いくらコスパ最高とは言え、床材ともなれば面積もでかいので数万円単位のリフォームになる。せっかくの安い床材だし、DIY施工で出費を抑えてカッコいい部屋にしようぜ!