キャットウォークを低コストでDIY | 据え付け型後付けキャットウォーク

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リフォームで寝室の場所が変わり、キャットドアのついてない部屋が新たな寝室となった。個人的には「そのままでも良いんじゃね?」とか思ってたけど、嫁とりー様が反対するのでキャットドアを付けることになった。

ワタシは人のベッドじゃないと寝れないの!

ご主人様よりベッドにいる時間長いからね、仕方ないね。
ドア付けるだけじゃ面白味がないし、折角なのでキャットウォークも付けてみることにした。

キャットウォークの設計

階段の上が吹き抜けっぽくなっててかなりスペースがあるので、何かに使いたいなーと考えていた。ゆくゆくは壁紙も照明も全部変える予定だけど、とりあえず今回はキャットウォークとキャットドアだけ。

キャットウォークの設計構想

作る前に決めていたのはこれぐらい。

設計ポイント

①キャットウォークにはやわらかい木材が向いているとの事なので、SPF材*の1×4は最適だと思う。1匹だけ通るステップなら幅は15㎝以上が望ましいとのことで、89㎜を2枚接ぎ*して18㎝弱を確保する。

*SPF:1×4や2x4などで使用されてる柔らかい木材。特に記載がなくても大体これ。
*板接ぎ:板を幅方向に接着して広い幅の板を作る加工の事。”○枚接ぎ”で接着枚数を表す。

ドアの出入り口になる最上段だけは猫が転回するし、飛び出してくる可能性もあるので、安全のために3枚接ぎにすることにした。

幅広の板を買わずに1×4の板接ぎにすることでコストを抑えられるよ!

②全長はステップを支える金具の間隔を50㎝以内にしたいというのと、階段スペースの幅(ここは150㎝ぐらい)の折り合いで80㎝。
③高所での落下リスク軽減が目的。数値は特に決めない。
④説明しにくいから下の絵見て!

隣のステップとの高低差設定

歳取ると大きい高低差がキツいやろなーって事でこの設定にした。ラップ設けてるのは万が一の踏み外しによるケガや落下防止。出来るだけストレスなく使えるように考えたつもり。

使用材料

ボードアンカー・カラー棚受け・1×4

 購入する材料

名称スペック必要本数
カラー棚受け(小)150×75㎜(2枚接ぎ用)6本
カラー棚受け(大)240×120㎜(3枚接ぎ用)2本
1×46フィート5本
ボードアンカーG416本
サンドペーパー#2401枚
必要なビスは棚受けに付属しているため購入不要

ホームセンターはコメリ派なので、コメリPBの棚受けを使用。斜めの補強が入ってるタイプなので外側の荷重に強そうでイイね!幅のラインナップも今回のステップと相性が良さそう。ビス付属も嬉しい。まぁどこのホムセンでもネットでも似たようなものはある。

こいつならビスだけじゃなく、ボードアンカーまでついてくる。キャットウォークだけしか作らないのならこのタイプが一番無駄が出ない。

今回の場合、必要量ギリギリで買えばこんな感じになる。ちなみに2022年7月当時の価格で計算すると材料費は6000円程度。びっくりするぐらい安いよね?正直言って見た目はイマイチだけども。

コストが上がっても見た目を良くしたいならパイン集成材が手軽&安価でおススメ。

こういう木目の板。サイズが豊富だから、カット不要(or店舗でカットのみ)で使えるものが見つけやすい。ホームセンターで買えば結構安いしね。木材全般に言えるが、ネットで買うのはかなり割高になるので注意。

木材はどちらを選んだとしても、#240のペーパーを使用したハンドサンディングだけでも十分だと思う。全面やるのが面倒ならカットした角部やバリ取りだけやれば問題ない。

面が粗い方が爪が引っかかって滑りにくいんだよね

DIY慣れしていない人はボードアンカーの用途や使い方が分からないと思うが、とりあえず読み進めて欲しい。

必要な工具は?

最低限で済ませたいならホームセンターで1×4材(パイン集成材でも可)のカットを頼んで、板接ぎもせずに取り付けるだけにすればプラスドライバー1本だけで出来ちゃう。

木材買うついでにホームセンターで買ってもいいのだが、Amazonの方が安い。ボールグリップのドライバーは握りやすく、強く締め付けやすいのでおススメ。サイズは必ず#2を買おう。

必須ではないが、以下の工具も紹介しておく。

ステップを綺麗に設置したいのなら大きめの水平器はあった方がいい。他にもDIYをやるのならかなり出番は多い。今回しか使わないようなら、精度は下がるが100均の水平器でもいいだろう。

こういう道具を買うと広い面積のハンドサンディングが綺麗に出来るし楽になる。でも、これからもDIYを長く続けるようなら電動サンダーの購入をおススメする。詳しくは以下の記事で紹介しているので、興味があればぜひ。

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石膏ボードとアンカーの話

我が家は2×4の木造住宅で、室内の壁はごく一般的な12.5㎜の石膏ボード壁である。

大事なことなのでよく覚えておいて欲しいのだが、石膏ボードに直接ビスを打つのはNGである。ねじが効かないし、壁と逆側に荷重がかかれば簡単に抜け落ちる。

こういう場合に用いるのが先ほど紹介したボードアンカーである。
詳しくは以下の記事で紹介しているので、ぜひ読んで欲しい。

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加工&施工

キャットウォーク自体は大した作業でも無いのだが、今回は取付位置がかなり高いので仮設足場を作る羽目になり、この作業が大変だった。取り付ける高さによっては、脚立や足場の準備も必要になるので注意して欲しい。

階段に設けた仮設足場

1×4材のカット

設計段階で寸法も決まってるならホームセンターのカットサービスだけで十分対応できる。木材購入時にレジでカット依頼すればいいだけなので簡単。流れは下みたいな感じ。

ホームセンターでの木材カット依頼の手順

欲しい寸法の木材をできるだけ無駄が出ないようなカット方法を提案してくれるし、こだわりがなければ何も考えずに依頼して大丈夫。寸法精度もカットに慣れてない素人よりよっぽど正確。

自分でカットするならノコギリはもちろん必須。僕が使ってるのは下のヤツ。

木工はもちろん庭木切るのにも使うし、よく切れる。買ってから7年経過してるけどバリバリ現役。折りたたみできるしケースもついてくるのでおススメ。あとカッコいい(重要)

今回、一番低い段が人間のスネの位置になり、ぶつかったら死ぬほど痛そうなので角を大きく落とすようにカットした。

角を落として衝突リスク軽減

これでぶつかっても、普通に痛いだけで済む。

板接ぎ(やらなくてもいい)

ビス止め位置が2枚の板両方にかかってるから、板接ぎはしなくても問題ない。心配であれば棚受けと天板間にボンド塗っとけばいいだろう。普通の黄色ボンドはくっつかないので下みたいなの使おう。

僕はマキタのジョイントカッターを持ってるので、ビスケットで板接ぎした。ちょっと何言ってるかわからないと思うが、いずれ紹介したい。

ただし自分の設計と同じように3枚板の場所があると、真ん中の板が固定できない。この場合は板接ぎするより、棚受け側に穴開けてビス追加の方が楽だと思う。

棚受け(アンカー)取り付け

高さの割り付けを考えながら棚受け位置を考えて、壁側の取り付け穴をマーキング。具体的には以下の手順で進めるといいと思う。

壁掛けを正確に取り付ける手順画像
  1. [壁掛けしたい物]の位置を決めて床から取り付ける物の下面までの高さを測る
  2. 測った位置にマスキングテープでマーキングしておく
  3. [壁掛けしたい物]の幅分ぐらい横にずれて先ほどと同じ高さにマーキングする
  4. マステで2点を結ぶラインを引く
  5. ラインに合わせて水平器を当て、微調整を行う
  6. 両面テープなどで棚受けを付けたい位置に仮固定し、棚受け上面とテープの下端を合わせる
  7. 棚受けについた壁側のビス穴を鉛筆などでマーキングする

今回の場合[壁掛けしたい物]は、[キャットウォークの天板]に置き換えればよい。ここからアンカーの取り付けを行う。

アンカー取り付け手順1
アンカー取り付け手順2

①ドライバーで下穴を開ける。→②アンカーを手回しドライバーで埋め込む→③ビスをアンカーにねじ込むと先端が割れてガッチリ固定される→④棚受けを取り付ける

①工程の時点で完全に貫通できない時は裏に柱があるので、アンカー無しでビス止めできる。③と④は同時にやってもいいが、自分は確実に先端が開くように別でやってる。

天板取り付け

先ほどの棚受けに天板を乗せてビスで固定する。自分の設計では最終的に以下のようになった。天板耐荷重はこのサイトを参考にした。棚受けも含めてどちらも耐荷重9kgはあるので、3.5kgのりー様なら余裕だと判断した。

耐荷重と棚受け取付位置

完成

キャットウォークだけなら、本気出せば材料の買い出し含めて1日で終われる作業量だと思う。最初は恐る恐るでなかなか登ろうとしなかったが、すぐに猛ダッシュするようになった。設置から1年程度経過しており、ビスの緩みやアンカーの抜けかけが無いかもたまに確認しているが一切問題なしである。

結論:キャットウォークは簡単に作れる

DIYで作るキャットウォークの中でも今回のはコスパ最強クラスじゃないだろうか。壁に大穴が開く点さえ許容できるなら今回の作り方は悪くないと思う。ぜひご自身の家と猫ちゃんに合った設計をしてチャレンジして欲しい。

長くなったのでキャットドアの取り付けは次回紹介する。