IKEAの激安ブラインド「SCHOTTIS/ショッティス」DIYカスタム | 開閉を簡単に

当ページのリンクには広告が含まれています。

我が家には大きめの出窓があるのだが、お隣さんが近いこともあり常にカーテンを閉めている状態である。しかも丈があっておらずボロボロで非常に見た目が悪い。

汚れたカーテンと出窓
汚ねぇなおい

そこで窓自体にガラスフィルムを貼り、安価なブラインドをつけようと考えた。そんな時に見つけたのがIKEAの激安ブラインドSCHOTTISである。

激安ゆえに仕方ないのだが、普通のブラインドとして使おうとすると多くの難点がある。今回はこいつをカッコよく+使い勝手良くカスタムしていきたいと思う。

SCHOTTIS(ショッティス)とは?

IKEA通なら間違いなくご存知であろうプリーツブラインドである。部屋の雰囲気に合わせるため遮光タイプの高価な方を買ったが、これでもたったの999円。遮光が不要であれば白色のブラインドが599円。

比較対象が見つからないぐらいに安いのだが、もちろん理由がある。

メリット

激安とかシンプルデザインだとかは、見りゃ分かるので割愛。

意外に丈夫

強度や耐久性に不安があったが、今回購入したダークグレーに関しては意外なぐらいに頑丈だった。ホワイトに関しては不明だが、ラミネート加工がある分こっちの方が丈夫だと思う。

特に引き裂き耐性が高いようで、故意に素手で破ろうとしても難しいレベル。我が家の愛猫の猫パンチにも耐えていたので、なかなか見込みがある。

カットして使用できる

他のブラインドには無いメリットとして、カットして使用できる点がある。幅を合わせるのはもちろん、長さ方向で分割して使用する事も出来る。

1製品で複数の小窓に使用可能

今風の一軒家なら、細長い小窓がついているところが多いと思う。こういった場所が複数あったとしても、カットして複数個所で使用できるので非常にコスパが良い。

カット時の注意点

ハサミやカッターなどの手工具で十分カット可能だが、回転刃の電動工具(丸ノコなど)でカットするのは非常に危険。素材が不織布なので繊維がひっかかり、キックバックを起こしたりブラインド側が暴れて綺麗に切断できないなどの問題が起きるので、絶対にやめておこう。

電動工具でのカットは振動刃の物を使用

安価な理由とデメリット

本体素材が不織布のみ

ブラインド本体には他のパーツが無く、折っただけの不織布である。ブラックは裏に遮光コーティングが施されているが、どちらもメチャクチャ軽量。

だがこれが問題で、本体が軽量なうえに重みのあるパーツも付属していないため、単体でフルクローズするのが難しい。ブラインドのスペック上は幅90×高さ190㎝となっているのだが、自重だけでフルクローズさせたいなら高さ70㎝程度が限界だと思う。

下部にマジックテープで固定はできるものの、着脱の手間を考えると使い勝手はイマイチな気がする。あと単純にバリバリ音が萎える…

高さ190㎝はプリーツを伸ばした状態

上記のようにスペック上190㎝の高さがあるからといって掃き出し窓に使用すると、フルクローズができない。そもそもこの190㎝というのは、プリーツを完全に伸ばしきった状態の長さだ。誰がそんなスペック知りたいねん。

ショッティスの高さ表記は伸ばした状態のもの

伸ばし切った状態は見た目にもよろしくないので、現実的に使用できるのは腰高窓や小窓と言われるサイズの場所になると思う。高さ方向に2製品を繋げるという方法もあるが、綺麗に仕上がるかは疑問。

固定方法が簡易クリップ留め

今度は逆に開けておく場合の問題で、本製品の最大の欠点だと思う。先に言ったように本体になんの仕掛けもないので、オープン状態での固定方法は付属の簡易クリップで留めるだけである。

その方法ゆえに、とにかくフルオープン状態にするのが難しい。説明だけでは分かりにくいと思うので図解してみようと思う。

簡易クリップは多量の挟み込みが出来ず、高い位置で固定できない

実際に使用した方なら分かるだろうが、この固定方式はとってもストレスフルである。見た目とコストを重視してこんなクリップになったんだとは思うけど…

開閉がめんどくさい

上記の問題があるために、開閉が地味にめんどくさい。僕なら絶対に開けっぱなしか閉めっぱなしになると断言できる。毎日開閉が必要となる窓での使用はおススメできない。

普通のブラインドとして使うには

我が家の出窓のブラインドは毎日開閉をする予定なので、開閉がめんどくさいのは避けたい。閉めるときはフルクローズのみで、半端な位置では使用しないのでフルクローズとフルオープンができればOK。

自重のみでの全開、全閉時の固定、見た目の改善を目指してカスタムする

当初案はこんな感じである。これなら普通のブラインドに近いものになると思う。

カスタム開始

製品カット

2製品用意して、それぞれ均等幅で出窓が埋まるようにカット。ここでの幅方向のカットだが、先述のように回転刃でのカットは厳禁。僕はマルチツールを使用してカットした。

マルチツールでカットした断面は非常に滑らか

画像手前が切断面なのだが、言われなければ気付かないレベルの見た目で切断できる。

先に紹介したように束ねてカットすることで、縦方向のズレも出ない。

マルチツールは一軒家リフォームではかなり役立つ場面の多い工具なので、持っておいて損はないと思う。特にツライチでのカットで重宝する。いずれ詳しく紹介したい。

収納ボックス制作

大層な見出しだが、めっちゃ簡素なもの。見た目が良ければいいのだ!
正面は野地板をカットしたもの、サイド・上面は12㎜合板を適当なサイズにカットしたものをそれぞれ使用。これらをボンドで接合したら完成。

収納ボックスの構造

固定は強力両面テープなんかでもいいと思うけど、今回のように自重で全閉したいならビス固定の方が安心。おさえ上手ビスは簡単にしっかり固定でき、穴も拡がらないのでおススメ。高さ方向の余剰分のブラインドも一緒に挟み込むので今回は17㎜を使用。

これを壁へ固定させたいわけだが、棒材を壁にビス止めしてその上にボックスを乗せる方法にした。

ボックスは棒材に載せて固定
収納ボックス側面図
底板は次工程で制作

出窓の開口周囲なら木材下地なので、そのままビス止め可能。正面方向のビスは完全に隠れるし、天面方向のビスは視界に入らない位置なので見た目は問題ない。
仮に下地が無いような場所に取り付けたい場合でも、ボードアンカーを使えばOK。

耐荷重も余裕でクリアできる。ボードアンカーの使い方は以下の記事で紹介しているので、興味のある方はぜひご覧いただきたい。

関連記事
ボードアンカーG4 使い方解説 | 石膏ボードに壁掛けしよう ボードアンカーG4 使い方解説 | 石膏ボードに壁掛けしよう

底板制作

またも大層な見出しだが、ただの板切れをブラインド底部にくっつけただけである。接合は両面テープ1列で十分。ボックスに収まるぐらいの12㎜合板を貼り合わせれば、自重だけでフルクローズできるようになると思う。

テープ貼付位置のみマスキングしてワックス等の付着を防ぐ

固定板制作

今回一番苦労したのが、全開時の固定方法。最初は百均のネオジム磁石を使って固定できないかと考えたが、失敗続きだったので諦めた(汗)

最終的に一番上まで持ち上げてスライド式の固定板を手前にズラして支える方法にした。絶対伝わらないと思うので詳しく説明しよう。

固定板には短手方向に長穴を開ける

まず固定板はこのような形状。両端の長穴部分にボルトとワッシャーを入れて前後にスライドさせる構造である。この穴加工はトリマーだと簡単だけど、ドリルのみでも可能。以下がこれを取り付けた側面図。

これならクリップなどのパーツを別に用意する必要もない。上手く作れれば見た目もスマート。ただし固定板にしっかり手が届かないと開閉できないので、背が低い人には優しくないのが難点。

その他のカスタム

ここからはお好みなので、省いてもOK。基本的に塗装はワトコオイルで仕上げたが、それ以外で僕がやったものを一応紹介しておこう。

その他カスタム内容

①ボルトの色が合わないのでミッチャクロン+黒ラッカースプレーで塗装
②出窓枠下部から底板がはみ出るので、野地板を貼ってツラ合わせ
③側面は接合跡が見えるので、黒塗装した合板を貼り付けて隠す

アイディア次第で、いくらでも改善できると思う。失敗しても1000円程度の損失だし、気軽にカスタムしてみよう。

結論:安いは正義

全開時の固定方法さえ決めておけば、1日あればできる内容。あまり自信は無かったものの、そこそこ満足できるモノになった。デフォのSCHOTTISに不満がある方は参考にしていただければ幸いである。