ボードアンカーG4 使い方解説 | 石膏ボードに壁掛けしよう

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かなり特殊な環境の人でもない限り、部屋の壁に使用されているのは12.5㎜厚の石膏ボードだと思う。そのぐらい採用されてるメジャーな壁材なのに、ねじが効かない事を知らない人は多い。そんな石膏ボードにねじが使えるようになるボードアンカーを知らない人はさらに多い。実にもったいない!

というわけで、DIYerならぜひとも使いこなしたいボードアンカーについて詳しく紹介していこうと思う。

石膏ボードにはビスが効かない

ボードアンカーの話の前に、まずは石膏ボードについて少し説明を。さっきも少し書いたが、木材と違って石膏ボードにはビス*打ちで物を固定することはできない。

*ビス:コーススレッド等、雌ネジが不要で直接打ち込んで締結する先のとがった雄ネジのこと

石膏ボードは脆いので力が加わると穴が広がる
石膏ボードが徐々に削れて、最終的に固定物が落下する

理由としてはこんな感じ。石膏ボードは手で砕けるぐらいにピンポイントの荷重に弱いので、フックに力がかかれば徐々に穴が拡大していく。一時的に固定できたとしても、壁の逆側に荷重がかかるような使い方ならそのうち絶対外れる。

なんなら最初のねじ込み途中でネジ山部分のボードが削れて速攻で抜ける事の方が多い。

こういうレビュー見たことない?

以前、楽天でタオルハンガーのレビュー見てたら下のようなのがあった。

付属のネジでしっかり固定してたのに、突然外れてきて大きな穴が残りました。☆1です!

これは石膏ボード裏が中空になっている場所にビス打ちしたのだろう。こういう製品に付属してるのは石膏ボードの裏に柱がある部分に止めるための物。石膏ボードに止めるのではなく、裏にある木の柱にネジを効かせるのだ。

一般的には石膏ボードの裏の下地にネジを効かせる

このようにするのが正解で、石膏ボードは挟まれてるだけである。これを石膏ボードだけのとこに付ければ最初の例と同じなので、いずれ外れるのは残念ながら当然。

ボードアンカーで万事解決

先ほどの例だと、タオルハンガーを取り付けたい位置に柱が無い可能性は低くない。柱に合わせておかしな位置につけるのも嫌だろう。そのような場合に使用するのが、ボードアンカーである。

ボードアンカー自体は形状や種類が数多くあり使用方法も様々だが、今回は使いやすくておすすめな「ボードアンカーG4」に絞って説明していく。ネットの方が若干安いと思う。

これならタオルハンガー程度であれば、どんな使い方しても一生固定できる。一番弱い引き抜き方向の荷重でさえ26kgfもある。

折り畳みテーブルだろうが、キャットウォークだろうが大抵のものは固定できる。すごくない?
上記作品の作り方は以下の記事で紹介しているので、興味のある方はぜひ。

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なぜこの製品がいいのか?

ネットはもちろん、どこのホームセンターでも入手しやすい。価格も良心的で、タイミングによっては1本20円程度で買える。そして何より施工が簡単。必要な工具はプラスドライバー1本だけで、誰でも取り付けが可能。もちろんスペック上の強度も高い。

ホームセンターで買ってもいいのだが、Amazonの方が安い。ボールグリップのドライバーは握りやすく、強く締め付けやすいのでおススメ。サイズは必ず#2を買おう。

ボードアンカーG4 の使い方

①ドライバーで下穴を開ける。→②アンカーを手回しドライバーで埋め込む→③ビスをアンカーにねじ込む→④壁に付けたい物をビス止めする

最も大事なのは①の工程。裏に柱がある場合はドライバーが貫通しないので、アンカー不要でビス固定ができる。③と④は同時にやってもいいが、自分は確実に先端が開くように別でやってる。

注意点

基本的な使い方は先ほどの通りだが、注意点がいくつかあるので知っておいて欲しい。

アンカーを無理やりねじ込まない

破断したアンカー

1番起こりやすい問題なのだが、②の工程で無理やりねじ込むとアンカーが破断する。
これを回避するにはアンカーをねじ込む途中で引っかかりを感じたら、1度戻して再度ねじ込むようにするのが良い。1回やってダメでも何度かやってりゃ絶対入る。

これをするようになってからは、破断する事はなくなった。当然だが電動ドライバーやインパクトでやったら捻じ切れるのでNG。

アームが開かないことがある

取り付け後にアームが開いていないアンカー

これはビスが短いと起きやすい問題なので、使用するビスを以下のような長さのものにするといい。

使用するビスの長さは「30㎜+取り付ける物の厚み」を目安にする

稀に十分長いビスを使用しても奥まで打ち込んでるのにアームが開かないことがある。だが開いたかどうかが目視で確認できないので、不安であれば手回しでビスを打った方がいい。アームが開くときに「パキッ」みたいな音が鳴るのだが、電動ドライバーだとこれが聞こえない。

取り外した後に大穴が残る

ボードアンカーの跡は10㎜超えの大穴が残る
上:通常のビス穴 下:G4アンカー穴

これはアンカーを使う際のデメリットなので諦めるしかない。どんな種類のアンカーを使用してもそれなりの穴は残るが、”アームが4方向に開く”という特性があるので特別デカい穴が残るのは覚悟しておこう。

賃貸物件に壁掛けしたい場合

賃貸物件で壁にアンカーサイズの穴を開けようものなら、退去時にがっつり修繕費取られる。なので、ホチキスで壁掛け出来る壁美人シリーズなどを使おう。

流石にキャットウォークは無理だけど、ある程度の重さならいけそう。使ったことないけど。

結論:使いこなせば超便利

現物を見ると「これで大丈夫?」と思うようなちゃっちい見た目だし、取り付け中に簡単に捻じ切れるから最初はめっちゃ不安になった。

取り付け穴には漏れなくアンカーを使おう

でも使い始めると便利すぎて病みつきになると思う。もちろんこれまで何も落下してないし、グラつきも生じていない。我が家はこれから更にアンカーが増えていくことだろう。持ち家のDIYerは機会があればぜひ使ってみてね!